ASTM D5379 | ASTM D7078 複合材のV-ノッチせん断試験
ASTM D5379およびASTM D7078規格は、複合材のせん断試験に関する標準化された試験方法を定義しており、これらは一方向繊維複合材および多方向 0°/90° 織物の層面 内のせん断特性を評価するために使用されます。
理論的には、6つの可能なせん断面のそれぞれを別々に試験することができます。しかしながら、層間せん断強度特性を測定するためのラミネートの作成には時間がかかるため、通常は6面を行う事はありません。
45° 層を含む積層板は、ASTM D5379およびASTM D7079の方法を使用して測定することができません。なぜなら、45° 層に生じる 垂直応力が非常に高くなり、結果を歪めてしまうためです。±45° 積層板を用いた試験方法は、ASTM D3518(面内 せん断 試験)に準拠したものとして記述されています。
目的 & アプリケーション 試験片 ASTM D5379 Iosipescu 試験 ASTM D7078 関連する試験装置 ダウンロード ご相談を希望する
ASTM D5379およびASTM D7078に準拠した試験片
ASTM D5379およびASTM D7078に準拠した試験方法で規定された試験片は、試験片の大きさと荷重印加の種類において異なります。
- ASTM D7078に準拠した Vノッチレールせん断試験では、試験片がより大きく、粗い繊維構造を評価するためにクランプ 固定されます。
- ASTM D5379に準拠したIosipescu試験では、主に形状適合による荷重伝達が行われます。
ノッチは、最も狭い断面にせん断応力の集中を確実に行い、最終的に破壊に至らせます。このせん断面内では、±45°に配置された2 つのひずみゲージでせん断ひずみが測定されます。
Losipescu試験 ASTM D5379
アプリケーション:
- ASTM D5379に準拠した Iosipescuせん断試験の試験片は比較的小さいため、この方法は繊維構造が比較的細かい一方向材や0°/90° 織物に対する測定に特に適しています。
ASTM D5379に準拠した試験:
- Iosipescuせん断装置は縦軸方向にガイドされます。圧縮プレートまたは試験システムのクロスヘッドに配置されます。
- 両側に切り欠き(ノッチ)のある試験片をせん断試験治具に挿入します。圧縮荷重が加えられると、トルクのないせん断荷重の領域がノッチ間に現れます。繊維は、荷重方向に対して平行または横方向にある必要があります。せん断ひずみは、せん断面に対して45°の角度で適用される2つのひずみゲージを介して測定されます。
ASTM D5379に準拠し決定される特性値:
- せん断挙動
- 0.2%せん断応力
- 最大応力
- せん断弾性率割線
ASTM D7078 Vノッチレールせん断試験
アプリケーション:
- ASTM D7078に準拠したVノッチレールせん断試験は、Iosipescu法と比較して大きな試験片を使用し、側面をクランプ固定することで、より高いせん断力の印加を可能にします。すなわち、この方法は大きなウェビングを持つ積層板の測定に適しています。
ASTM D7078に準拠した試験の実施:
- 試験片には、せん断面を集中させるためのVノッチが付いています。摩擦ロックを介してせん断試験デバイスに横方向に挿入されます。せん断ひずみは、せん断面に対して45°の角度で適用される2つのひずみゲージを介して測定されます。
- せん断変形は、測定中に引張方向に移動される治具の2つの部品を介して発生します。治具の標準化された設計は、Iosipescu 法の場合のような直接的なガイド機構を備えていません。
- 試験の前に、冶具は調整ゲージを使用して正確に調整されていなければなりません。ASTM D7078に準拠したツビックローエル製Vノッチレールせん断治具は、付属の調整可能なスペーサーにより、試験片の精密なセンタリングを確実に行います。チャック歯同士のアライメントは、前後のチャック歯の調整によって確実に行われます。
決定された特性値 / ASTM D7078に準拠した試験結果:
- せん断挙動
- 0.2%せん断応力
- 最大応力
- せん断弾性率割線
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