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低サイクル疲労(LCF)試験  ISO 12106/ASTM E606

低サイクル疲労強さの決定

低サイクル疲労とはサイクル数が少ない疲労を意味します。

ISO 12106およびASTM E606に準拠した低サイクル疲労(LCF)試験は、破断まで繰り返し荷重をシミュレートする疲労試験です。この試験は 油圧サーボ試験機で行うのが一般的です。

極端な熱的および機械的負荷を受ける材料は、 低サイクル疲労の範囲内でのみ設計できます。つまり、最大で 105回の負荷変動まで設計できます。主な例には、航空機エンジンや発電用の固定タービンで使用されるタービンブレードやディスクが含まれます。さらに、LCF試験は、排気ガスターボチャージャー、排気マニホールド、および他の同様のコンポーネントで活用されています。これらのコンポーネントでは、設計されたノッチ(ブレードディスク接続など)がひずみによって引き起こされる塑性周期的な変形を受け、遅かれ早かれ亀裂が生じます。低サイクル疲労(LCF)試験では、これらの荷重が試験片でシュミレーションされ、亀裂発生までのサイクル数が決定されます。試験は通常温度上昇下で行います。試験周波数は0.01~5 Hzの間です。

このために特に必要なのは、試験機と制御装置です。弾性変形から塑性変形への移行では、試験片の剛性が劇的に変化し、コントローラは非常に迅速に反応して、たとえば一定のひずみ増加率を確保する必要があります。ここでは、試験機は非常に高い剛性持っている必要があります。

関連する規格

  • ISO 12106 金属材料 – 疲労試験 – 軸ひずみ制御法
  • ASTM E606 ひずみ制御疲労試験の標準試験法 
  • BS 7270 金属材料 – 振幅一定によるひずみ制御疲労試験

低サイクル疲労試験における負荷

低サイクル疲労試験の負荷は、弾性 Ɛa,eと塑性Ɛa,pひずみの比率で構成されます:Ɛa,t = Ɛa,e + Ɛa,p

弾性範囲では応力とひずみの間に線形関係が存在しますが(フックの法則)、この関係は塑性範囲では非線形です。この結果はヒステリシスループとなります。

ISO 12106/ASTM E606に準拠した低サイクル疲労試験は、一定の振幅で実行されます。さらに、保持時間を導入して、クリープ/リラクゼーションプロセスを調べることができます。三角波の設定、保持時間向けには台形波も設定可能です。

特定のオペレーション負荷をシミュレートする場合、他のひずみ時間シーケンスも可能です。したがって、低サイクル疲労試験であっても高周波振動を重ね合わせることが出来ます。

周波数は常に上方にシフトしているため、LCF試験は最大10 Hzで実行されていますが、通常は試験周波数は1 Hz以下です。

これらLCF試験ではひずみ制御が行われます。クリープ特性評価を行うために、安定化したヒステリシス範囲または保持時間内で荷重制御へ変更する特別な場合があります。材料の特性評価では、試験は通常 RƐ比-1で実行されます。

低サイクル疲労の試験プロセス

試験片を試験温度まで温めます。0kNのセット値で、マシーンを荷重制御モードにします。試験片温度が所望の温度に到達後、伸び計をアタッチします。仮に、試験片を温めている最中に試験片に伸び計をすでにアタッチしている場合は、L0の変化にある許容値を設けてください。その後、ひずみ制御モードを選択し、試験を開始します。

材料はこの時点で大きく異なる動作を示す可能性があるため、初期サイクルは特に重要です。

しかしながら、安定したヒステリシスになるには多くのサイクルを行った後となります。また多くの材料は硬化も軟化も示しません

サイクリック硬化

一部の材料は、初期サイクル中にひずみ硬化を受けます、つまり、設定ひずみを達成するために必要な力は、サイクルごとに増加します。

サイクリック軟化

また全く逆の挙動を示す材料もあります;軟化し、必要な力が減少します。

試験終了

低サイクル疲労の試験終了は、通常、安定したヒステリシスの回帰直線の力減少率として定義されます。

この材料が示す挙動のため、最初からすべてのヒステリシスループを記録することが重要です。安定した範囲では、たとえば100分の1または1000分の1を保存するだけで十分です。多くの場合、対数間隔が選択され、力の変化率がループを格納するための基準として追加的に定義されることもあります。試験の終了に近づくときは再び全てのサイクルが記録されねばなりません。

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