油圧サーボ:最高の要求に応える定番オプション
サーボ油圧試験機は、最大の荷重、高い柔軟性、そして多様な試験タスクにおいて標準とされています。サーボ油圧試験機は、高精度サーボバルブによって制御される油圧アクチュエータを搭載しています。特に低サイクル疲労試験(LCF)、破壊力学試験、あるいは高速引張試験やパンクチャー試験(ISO 6603-2またはASTM D3763準拠など)といった高度に動的なアプリケーションでは、油圧に代わるものがほとんどありません。
しかし、この動力には代償が伴います。油圧パワーパックへの常時圧縮空気供給は、多くのエネルギーを消費します。オイルとフィルターの交換、そしてホースの定期的な交換が必要となるため、メンテナンス費用も比較的高額です。騒音レベルも軽視できません。サーボ油圧試験機は、適切なメンテナンスを行えば、2,000kNを超える荷重でも、長年にわたって安定した結果を提供します。
共振システム:エネルギー効率と高周波の融合
疲労強度と高サイクル疲労(HCF)試験においては、バイブロフォアなどの共振試験機が画期的な選択肢となります。サーボ油圧式とは異なり、試験片の固有振動数は機械システムによって励起されます。これにより、最小限のエネルギー入力で所望の振動を発生させることができます。実際、共振システムの消費電力は油圧式試験機と比較してわずか2%です。メンテナンスも容易で、油圧、冷却、可動バルブは不要でありながら、最大1,000kNの力に対応できます。
規格上、共振試験機はDIN 50100準拠のS-N試験やASTM E399またはISO 12106準拠の破壊力学に特に適しています。機械式クランプと組み合わせることで、静的材料試験にも対応可能です。一定負荷で大量のサンプルを定期的にテストしたい場合、長期的にはバイブロフォアの方がコスト効率が大幅に高くなります。
リニアモーター搭載の電動式試験機:静音、高精度、オイルフリー
医療工学やエレクトロニクス産業といった繊細な環境では、静音性とオイルフリーが重要な要件となります。リニアモーター搭載の電動式材料試験機(例:ツビックローエルのLTMシリーズ)は、まさにこの分野でその真価を発揮します。静音性(LTM 1/2/3、1mの距離で約46dB(A))、媒体供給が不要、メンテナンスの手間も最小限です。同時に、10 kNまでの小さな力と100 Hzを超える周波数でも精密な制御を可能にします。
特に、ISO 14801、ASTM F1717、またはISO 7206に準拠したインプラントの試験、つまり動的および静的試験の両方が必要な製品に適しています。リニアモーター技術の高速かつ高精度な応答特性の利点は、バイオコンポジットやプラスチックコンパウンドなどの新素材にも顕著に表れています。

ねじり試験も忘れずに
すべての荷重が直線的なわけではありません。ねじり試験システムは、特に回転応力を受けるインプラントや部品に使用されます。ツビックローエルは、この分野でも油圧式と電気力式の両方のソリューションを提供しています。LTMねじり試験システムは、小さなトルク(例:10~100 Nm)に最適です。一方、サーボ油圧式は、アプリケーションと規格要件に応じて最大2,500 Nmのトルク試験が可能です。
直接比較
決定を容易にするために、最も重要な機能の概要を以下にまとめます。
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力範囲/周波数 | 10~2,500 kN、100 Hzまで | 1,000 kN、285 Hzまで | 1~10 kN、100 (120) Hzまで | 1~100 kN、約1 Hzまで |
捩り | 2,500 Nmまで | ./. | 100 Nmまで | ./. |
ストローク | 400 mmまで | 6 mmまで | 60 mmまで | 400 mmまで |
標準規格 | ISO 12106 、ASTM E606 | DIN 50100, ASTM E466 | ISO 14801, ASTM F1717 | 多用途で効果的に使用可能 |
アプリケーション | LCF、破壊試験、簡易試験 | HCF、耐疲労性 | 部品、箔、インプラント | 複合材、発泡体 |
運用コスト | 高(オイル、メンテナンス、電力) | 非常に低 | Low | Low |
対応する試験ソフトウェア – testXpert R
testXpert R試験ソフトウェアの一般的なアプリケーションは、疲労試験と動的材料特性値の決定です。破壊力学、LCF、ねじ試験、生体力学などの多くのアプリケーションでは、標準の試験プログラムが含まれていますが、簡単な疲労試験プログラムと、カスタマイズされた試験定義用のグラフィカルブロックエディタも提供しています。