シートメタルのシンプルな引張試験
薄いシート材は時に高強度と同時に延性も求められる事があります。引張試験における材料特性の特性評価には、国際規格ISO6892-1および米国ASTME8が最も一般的に使用されています。
ISO 6892およびASTM E8に準拠したシートメタルの試験が、これほど簡単になったことはありません。
当社の試験システムは、高い試験片スループットと信頼性の高い試験結果を実現するように設計されています。試験片はジョーが破損することなくしっかりと固定され、初期標点間距離の再現性が高いため、試験を迅速かつ確実に繰り返すことができます。
複数のオペレーターで試験を実施していますか?問題ありません当社のtestXpert試験ソフトウェアは、ステップバイステップの分かりやすい指示に従って、セットアップ、試験、そして試験結果の評価をサポートし、正確で再現性の高い試験結果を非常に簡単に取得できます。
最大のメリット:
- すべてのシステム構成パラメータは、当社の標準試験プログラムを通じて自動的にアップロードされます。
- 断面測定は迅速かつエラーなく行えます。
- データは、規格に100%準拠したtestXpert試験ソフトウェアに自動的に送信されます。
- ソフトウェアの操作は簡単で、時間とコストを節約できます。
r-値およびn-値決定のための金属薄板の引張試験
r値およびn値は成形性を示すために引張試験によって決定されます;n値は均一な伸びまでの塑性変形中の加工硬化(応力の増加)を表し、、r値は垂直方向の異方性を表します。。n値は引張応力とひずみデータから求められます; r値は、試験片にかかる横ひずみも加えて計測することで求められます。r値は国際規格ISO 10113 及び米国規格 ASTM E517によって測定され;n値は国際規格ISO 10275及びASTM E646に準拠して測定されます。
r値はロールの方向に左右されるため、引張試験片はロール方向に対する決められた角度で切り出されます。平行部長さはミリングやパンチングされその後フィニッシュ加工されています。ストリップ試験片はフォイルから切り出されるか、あるいはパンチングで作成されています。試験片形状は先に説明した試験メソッドに応じて選択されています。
薄板引張試験用試験ソリューション
ツビックローエルは、様々な厚さの板金から試験片を作製するための様々な機械と装置を提供しています。引張試験から特性値を決定するために、ツビックローエルは幅広い静的材料試験機を提供しています。当社の包括的な軸方向および横方向ひずみ伸び計のポートフォリオにより、お客様の要件と試験条件に合わせて最適な組み合わせを選択できます。例えば、寸法安定性の高い板金にはレーザー伸び計が適しています。
金属薄板の硬さ試験
薄板やコーティング材向け硬さ試験は材料やコーティングの表面硬度測定に行われます。硬さ試験は一義的にはプロダクションプロセスの品質管理に実施されます。これらのコーティングは通常、数マイクロメートルから数十マイクロメートルの範囲にあるため、ここでは主に残留圧痕深さが小さい硬度試験方法が使用されます。
微少な押込み、極めて小さな荷重のこの試験は ビッカーズ (DIN EN ISO 6507-1)、ロックウエル (DIN EN ISO 6508-1)、さらにロックウエルスーパーフィシャルスケール、ブリンネル (DIN EN ISO 6506-1)で実施されています。マルテン硬さ試験方式が薄いコーティング材では増加傾向にあります。また高精度の荷重-押込み深さ測定には計装化硬度計が一般的です;IITとして知られる試験方式です。残留押込み深さは試験片厚みの10%を超えてはいけません;超えた場合は、支持台の影響は無視できません。この計装化硬さ・押込み試験はさらに極小の押込み、深度を高精度で測定できるため、硬度値は信頼性、再現性が高い試験となります。
薄板はユーザー間で合意されたサイズに切り出されたり、他の薄板と溶接されている場合もあります、DIN EN ISO 4063がその例となります。溶接継ぎ手の品質は硬さ試験でも評価されています。ビッカーズ、ヌープに基づくマイクロ硬度測定に加え、マルテン方式 (DIN EN ISO 6507-1, DIN EN ISO 4545-1, DIN EN ISO 14577-1) が断面上、溶接継ぎ手の表面、あるいはその付近で実施されます7.これらの試験方式に沿ったインスツルメントを使い、正確なポジショニングの下試験を行います。
薄板の変形試験
延性評価試験は薄板にとっては重要な分野です。ディープドローイングやストレッチフォーミングなどの典型的な成形プロセスは確立された試験方法が存在します。ツビックローエルのBUPシートメタル試験機(深絞り試験機)では1000kNまでの容量でこれらの成形性試験を行う事が出来ます。
この重要でしかも複雑な試験の目的は限界絞り曲線の決定にあり、設計者が成形過程で超えてはならない限界応力を導き出すために必要となるデータです。ツビックローエルはこの分野の専門家とパートナーシップを組み、絞りプロセスのひずみの評価を測定するオプティカル測定技術を開発しています。
VDA 230/201に準拠した薄板金属のドロービード試験
この試験は、成形プロセス過程での理想的な潤滑油を決めるためディープドローツールと薄板間の摩擦係数を測定する試験であり、亀裂やしわを防ぎ、最適なディープドロープロセスを評価します。ドロービードのユニットは標準的な試験機に簡単に取り付けられます。
この試験では、 典型的な寸法の薄板試験片(300 mm x 30 mm x 2 mm) 上部試験片グリップでしっかりとクランプし、ドロービードツールを押し付けます。試験片はその後ドロービードツール間を引張られます。この一連のプロセスは自動で何度も繰返し行われます。ドロービードツールのクランプ力はデジタルに制御され、正確で再現性の高い試験を保証します。ツールは他の試験のために簡単に交換可能です。
